Q.リンゴ病の原因は?どんな症状が出るの?
A.「伝染性紅斑」いわゆるリンゴ病は、ウイルス性の感染症です。
感染すると1週間から2週間くらいで発熱や悪寒などの症状が出てきて、さらに1週間ほどたつとほおなどに特徴的な赤い発疹が出ます。
主に子どもの間で流行し、4年から5年くらいの周期で大きな流行となってきました。
最近では2019年に大きな流行がありました。
一方、大人が感染してもおよそ半分の人には症状が出ず、あとの半分は関節痛や筋肉痛が起きるのが特徴です。
Q.感染はどうやって広がるのでしょうか?
A.リンゴ病のウイルスは感染した人の唾液や鼻水の中に含まれていて、ほおなどに赤い発疹が出る前のかぜのような症状の時期に感染力を持ちます。
感染経路は
▽せきやくしゃみによる飛まつ感染と
▽感染した人が使った食器や道具などを共有してうつる接触感染があります。
予防には手洗いやマスクの着用といった基本的な感染対策を行うことが必要です。
Q.治療法やワクチンはあるの?
A.リンゴ病のウイルスに対するワクチンは開発されておらず、ウイルスに対する治療薬もないため、感染した場合はかぜと同じように、対症療法をしながら症状の改善を待つことになります。
Q.妊婦が感染するとどうなるの?
A.過去に感染したことがない妊婦が初めて感染すると、流産や死産につながったり胎児に異常が起きたりするおそれがあります。
過去に感染したことを示す「抗体保有率」は、日本人の妊婦の場合20%から50%です。
つまり、半数以上の妊婦はこれまでに感染したことがない可能性があります。
妊婦が初めて感染すると、
▽6%で流産や死産などにつながるほか、
▽4%で胎児貧血や胎児水腫といった異常が起きます。
流行した年には、年間100例から200例でこうしたケースが起きていると推定されています。
Q.妊娠中に感染したかも、と思ったらどうすれば?
A.まずはかかりつけの医療機関に相談してください。
感染した人との接触の有無などの問診をしたうえで、血液検査をして感染しているかを調べることができます。
そのうえで、感染した可能性がある場合は、超音波検査で胎児に異常がないか検診を行うことが重要です。
Q.妊婦はどう対策をすればいい?
A.感染予防がなにより大切です。
リンゴ病が流行している時期は、感染した人やかぜの症状がある人との接触はなるべく避けてください。
特に子どもと接することが多い職業の人は注意してほしいです。
さらに、ふだんから手洗いやマスクの着用を心がけることも大切です。
学校や地域で流行している場合、家族、特に子どもの発熱やかぜのような症状に注意をして食器などを共有せず、接触も避けてください。
また、過去に感染したことがあるかどうかは検査を受けないと分からないので、まずは基本的な感染対策を徹底することが大事です。
リンゴ病は来年にかけてさらに流行が拡大する可能性がありますが、妊婦でも知らない人が多い病気なのでリスクを知ってほしいと思います。
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