宮崎市フェニックス自然動物園が、必要な道具など「ほしいもの」を公開し、一般の人から寄付を募っています。
全国各地の動物園で広がっている取り組みを取材しました。
家族連れでにぎわう宮崎市フェニックス自然動物園。
およそ100種、1200の動物たちを飼育していますが、こちらでも物価高などの影響が・・・
(宮崎市フェニックス自然動物園経営企画部 青木大治部長)
「ここ数年物価の高騰であったり、人件費の高騰であったり、いろんなものの値段が上がっていて、当然、動物の餌とかも大きく値上がりしている中で、飼育動物の飼育環境や動物福祉の向上に向けて必要なものを購入するにあたって、なかなか費用を出すことが難しい状況になっている」
こうした状況を受け、動物園は、今年7月からある取り組みをスタート。
それがこちら、通販サイト「アマゾン」で動物園が必要な道具などを「ほしいものリスト」として公開しているんです。
(宮崎市フェニックス自然動物園経営企画部 青木大治部長)
「私たちが飼育していく中で、お客様にご寄付していただくという取り組みです。」
25日時点で公開されている「ほしいもの」は、リスザルの個体を識別する機器や遊具、ヘビ専用の暖房器具、ロバの飼育小屋で使用する電源コードなど主に、動物の飼育環境を向上させるための道具です。
これまでには、インコやマンドリルの寝室を温める為のヒーターや、ゾウの爪を整える削蹄ナイフ、それに、チンパンジーが寝床で使用する麻袋など8品目の寄付が集まりました。
チンパンジーのエリアでは寄付された麻袋が活躍。
25日は、「ぞうきんがけ」で有名なきん君が麻袋で遊んでいました。
(宮崎市フェニックス自然動物園 黒木一隆飼育課長)
「本来の使い方ではないんですけどね」
また、冬に向けて、暖房器具も重宝しています。
(宮崎市フェニックス自然動物園 黒木一隆飼育課長)
「これはトリ用小鳥用インコとかに使う物、冬場になると助かります。今までは簡易的なビニールを外周に張ったりして寒くならないように対策していたのですが、こういうものがあれば、より暖かくしてあげられるかなと思います」
一般の人たちから寄付され、飼育環境改善に一役買っている品々。
動物園のほしいものは、園のホームページから確認することができます。
(宮崎市フェニックス自然動物園経営企画部 青木大治部長)
「飼育動物に関しては、環境の改善や動物福祉の向上に向けた取り組みを我々はしていかないといけないという使命がありますので、是非ごらんいただいて、飼育している動物に非常に喜んでもらえる思いますので、ぜひともご協力いただければと思います」
【参考】
動物園がほしいものリストを使って寄付を募る事例は以前から世界中で行われていて、日本では、福岡県の大牟田市動物園が2018年にスタート。
お隣の鹿児島県にある平川動物公園は2021年に取り組み始め、これまでに飼育に必要な道具のほか、ホッキョクグマの誕生日に北海道産のサケがプレゼントされたこともあるそうです。
フェニックス自然動物園では、寄付された品々を実際に使っている様子を園の「X」で報告しています。
※MRTテレビ「Check!」11月25日(月)放送分から
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