JR東日本と松竹は18日、日本文化の継承と発展を通じて観光や地方創生の取り組みを加速させるため、包括的に業務提携したと発表した。契約期間は10年。地域性を生かした歌舞伎演目の提供や、デジタル技術を活用した旅行プランなどで協力する。
JR東の鉄道網がある東日本を中心に、地域の伝統文化に根差した歌舞伎演目や地域に焦点を当てたアニメといった企画の具体化に着手。また、風景に仮想現実の映像を組み合わせる複合現実(MR)技術の体験を新幹線車内で計画するなど、新たな提案ができるよう検討する。
東京・歌舞伎座で開いた記者会見で、JR東の喜勢陽一社長は「地方を豊かにしていこうと(両社の)方向性が一致した」と強調。松竹の高橋敏弘社長は「各地の伝統を取り入れながら日本文化を活性化していきたい」と語った。会見には歌舞伎俳優の尾上菊之助さんも出席し、「歌舞伎にとっても大きな新しいチャレンジの場になる」と期待を示した。
業務提携の記者会見で、写真に納まる(左から)JR東日本の喜勢陽一社長、歌舞伎俳優の尾上菊之助さん、松竹の高橋敏弘社長=18日午後、東京都中央区の歌舞伎座
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