西山女流三冠は、プロ棋士との対局で好成績を挙げ「編入試験」の受験資格を獲得。
プロ棋士になるためには「編入試験」の五番勝負で3勝する必要がありますが、ここまで1勝2敗と、あとがない状況です。
第4局は午前10時から大阪の関西将棋会館で始まり、宮嶋健太四段(25)が試験官として対局しました。
先手の西山女流三冠は、「飛車」を横に動かす戦法の1つ「三間飛車」の陣形を取り、序盤から大駒を互いに交換する展開となりました。
西山女流三冠は、「飛車」や「角」を繰り出す宮嶋四段の攻めをしのぐと、逆に、手持ちの大駒を打ち込み、守りを崩していきます。
そして午後5時ちょうど、宮嶋四段が95手までで投了。
西山女流三冠が勝って五番勝負の成績が2勝2敗となり最終局にプロ編入の望みをつなぎました。
西山女流三冠は大阪狭山市出身で女流タイトルを通算18期獲得するトップ女流棋士のひとりです。
最終局は来年1月の予定で、柵木幹太四段が試験官を務め、勝てば女性初のプロ棋士となります。
西山女流三冠「泣いても笑っても次が最後 悔いのないよう」
対局のあと、西山女流三冠は「とにかく悔いのない形で指せればいいと思っていた。形勢は難解で、対応を誤ったかなと悲観したときもあったが、最後には私の形に入ったかなと思った」と振り返りました。
また「プロ編入」がかかる最終局に向けては「次も独特の空気感の中での対局になると思う。泣いても笑っても次が最後だが、今回の対局も要所であまりいい手を指せなかったところがあるので、しっかり反省して、悔いのないように挑みたい」と意気込みを語りました。
一方、敗れた宮嶋健太四段は「読みの深さで完敗だった。西山さんの強さをもっと引き出して、熱戦にできればよかったが、私の内容があまりにもよくなく、ふがいなかったかなと思う」と話していました。
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