23日から千代田区で始まったこの特別展では、シベリア抑留者が多く引き揚げてきた京都府舞鶴市にある記念館が所蔵する抑留者関連の資料48点が紹介されています。

このうち「俘虜用郵便葉書」は、抑留者が家族と連絡をとることができた唯一の手段で、抑留された男性から家族に送られたはがきには「私は日本に※かえります」と書かれ、帰国への強い意志が読み取れます。

また、11年間抑留された男性の妻の日誌には、夫からのはがきに帰ると書いてなかったことから「今年も帰国はあきらめねばならぬ」と悲しい気持ちがつづられています。

来場した20代の女性は「シベリアに抑留された人たちの過酷さや家族の切ない思いが伝わってきました」と話していました。

舞鶴引揚記念館の山下美晴 館長補佐は「今の私たちに共感できることが資料にたくさん含まれているので、そういったところを見てほしい」と話していました。

この特別展は12月26日まで千代田区の「KITTE」で開かれています。

※「かえります」の「帰」は、原文では異字体の「へんが白、つくりが反」

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