名古屋市で2018年、市立中1年だった斎藤華子さん=当時(13)=が自殺したのは、学校側がいじめを防ぐ安全配慮義務を怠ったためだとして、両親が市に約1500万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁は20日、請求を退けた一審名古屋地裁判決を支持し、両親の控訴を棄却した。両親側は上告する意向を示した。
吉田彩裁判長は判決理由で、17年10月に実施した斎藤さんのアンケート結果を基に「他の生徒との関係に配慮を要する状態だった」と指摘する一方、いじめは同年11月後半から12月前半に発生したとして「具体的に予見できたとは言えない」と市側の安全配慮義務違反を認めなかった。
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