12月12日未明、鹿児島県薩摩川内市のJR川内駅で、貨物列車が脱線した事故で、事故調査官は13日で一旦、現地での調査を終えました。
ただし現場には脱線した車両が残され、JR鹿児島本線では14日も一部区間で終日、運転をとりやめる予定です。
轟木康陽記者
「午前9時すぎのJR川内駅です。今日も作業員らによる事故原因の調査等がおこなわれています」
この事故は12日午前3時ごろ、川内駅構内の線路の切り替えポイント付近で、鹿児島行きの12両編成の貨物列車の先頭から3両が脱線したものです。
運転士にけがはありませんでした。
事故を受けて運輸安全委員会の鉄道事故調査官2人が12日から現場に入り、事故原因の特定を進めています。
13日午後には、脱線した車両の下をビデオカメラを手に、丁寧に見てまわる様子が確認できました。
そして午後5時ごろ、調査官は、運輸安全委員会による現地調査が一旦終了したことを明らかにしました。
運輸安全委員会 鉄道事故調査官 高橋正樹さん
「機関車の脱線がどこから始まったのかを調べようと思ったが、状況が複雑で今のところまだはっきり分かっていない」
今後は車両を撤去した後、脱線した切り替えポイント付近を調べていくということです。
また13日は車両の撤去作業も進んでいます。
運輸安全委員会からの保存要請が解除されたことをうけて、13日は後方の8両が切り離され、熊本駅に運ばれたということです。
脱線した3両を含めた先頭から4両については、現場に残されたままとなっています。
そして午後1時ごろには、薩摩川内市の田中良二市長も現場を訪れ、川内駅の下村光徳駅長から現状について説明を受けていました。
薩摩川内市 田中良二市長
「通勤・通学、市内県外に与える物流に与える影響は、長くなればなるほど甚大になることを踏まえて、一刻も早い原状復帰を(JR九州鹿児島支社の)支社長には口頭でお願いした」
事故の影響で運休が続くJR鹿児島本線の川内・隈之城間は、14日も終日運転を取りやめる予定です。JR貨物によりますと、14日午前9時頃から脱線した3両をレールの上に戻す作業を行う予定だということです。
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