厚生労働省は11日、アスベスト(石綿)が原因の疾患で2023年度に労災認定された人や、特別遺族給付金の対象となった人が働いていた全国1233事業所の名称や所在地、従事した作業内容を公表した。このうち新たに公表されたのは975事業所。同省のホームページで閲覧できる。
石綿による肺がんや中皮腫は、発症まで数十年の潜伏期間がある。厚労省は該当事業所での勤務経験者や周辺住民に健康状態を確認してもらうため、毎年公表している。23年度の石綿関連疾患の労災認定は1232件。石綿救済法に基づく特別遺族給付金の支給決定は159件だった。
厚労省は12、13日の午前10時~午後5時に特別電話相談窓口を設置する。番号は03(3595)3402。各地の労働局などでも随時相談を受ける。
民間団体「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」も12、13日の午前10時~午後7時、無料の電話(0120)117554で相談に応じる。同会担当者は「埋もれる被害を掘り起こすためにも気軽に相談を寄せてほしい」と呼びかけている。
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