来週から段階的に縮小される原油価格高騰に対する補助金。ガソリンの価格も上昇する見通しですが、それが社会保険料にも影響するかもしれません。
■ガソリン高騰で社会保険料が増額?
「今年の漢字」、去年は「税」 この記事の写真一年の世相を表す「今年の漢字」。去年は大きな税の改正があり、住職が力強く筆を振るい書き上げたのは「税」でした。
今年は「年収の壁」が大きなテーマに今年も税を巡り、「年収の壁」が大きなテーマになっています。手取りを増やしたいという気運が高まるなか、SNSではある制度に怒りが集中しました。
SNSから「知らなかった。なんで必要経費から取られるんだよ」
「これ本当に腹立つ!早くなんとかしてほしい!!」 Xの投稿 Xの投稿
「コレ、皆、知ってたの?通勤手当は課税されないね、やったね!なんて思ってたら、社会保険料アップですよ」
SNSで話題となったのは「通勤手当」です。
社会保険料は通勤手当を報酬に含み算出通勤手当は一定額まで所得税がかかりません。一方、社会保険料は通勤手当も報酬に含んで保険料を課すことになっています。
その額は4月・5月・6月の給与支給額の平均をもとに算出されます。報酬月額ごとに階級分けされ、支払う保険料が決まります。
東京都40歳〜64歳の場合例えば、東京都の40歳から64歳で月の給与が19万5000円から21万円の場合は、健康保険料と厚生年金を合わせての社会保険料は2万9880円です。
21万円から23万円の場合は、社会保険料が3万2868円。この場合、1階級上がると社会保険料は月に2988円上がることになります。
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■遠距離通勤は「手取り少なく」■遠距離通勤は「手取り少なく」
制度に頭を悩ませる女性のXの投稿この制度に頭を悩ませている女性に話を聞きました。
Xの投稿「交通費に社会保険料がかかるせいで遠方から通勤している人の方が同じ給与でも手取りが少なくなるのが悩みです」 ガソリン代を主とした通勤手当が支給
マイカー通勤しているという女性です。車で50分ほどの職場に週5回通っていて、ガソリン代を主とした通勤手当が支給されています。
この女性の場合、月の通勤手当があと2100円多くなると、社会保険料が年間3万6000円ほど高くなってしまうといいます。
40代会社員(車通勤)「ガソリン代は補助金が減り、どんどん上がっていきそう。いつか(社会保障の階級を)超えるのかなと、すごく不安」 ガソリン補助金、今月から段階的に縮小
政府はガソリンの補助金を今月から縮小すること決めていて、9日に提出される補正予算案にも盛り込まれる見通しです。
40代会社員(車通勤)「働く人が納得して納めたいなと思うような制度にならないものか、毎月給与明細を見る度に思う」
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■通勤手当は労働対価? 専門家は…■通勤手当は労働対価? 専門家は…
社会保険労務士 今泉善雄氏なぜ通勤手当は「賃金」とみなされてしまうのでしょうか?
社会保険労務士 今泉善雄氏「通勤手当は労働の対価なのか、そこは議論の余地があるが、通勤手当も報酬の一部だと法律の定めがあるので。そこ(通勤手当)に網を掛けられてしまっているのが現状。働く方からすれば、抵抗感が大きいのは当然」
(「グッド!モーニング」2024年12月9日放送分より)
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