58年前に今の静岡市清水区でみそ製造会社の専務一家4人が殺害された事件の再審で、静岡地方裁判所はことし9月、袴田巌さん(88)に無罪を言い渡し、有罪の決め手とされてきた「5点の衣類」などの証拠を捜査機関がねつ造したと指摘しました。

この判決について静岡県警察本部の津田本部長は5日開かれた県議会で、議員の質問に対し「非常に厳しい指摘がなされた」と述べ、現在、刑事部長以下およそ20人の態勢で、当時の捜査記録などから捜査の経緯や実態を確認するとともに、元捜査員やみそ製造会社の元従業員などに聞き取りを進めていることを明らかにしました。

そのうえで事実確認が終了した際には、結果を公表する考えを示しました。

議会のあと、津田本部長は報道陣の取材に対し、「取り調べや留置の担当者も含めて事実確認を進めている。58年前の事件とはいえ、反省すべき点がいくつかあると思うので、真摯(しんし)に受け止めて現在の捜査に教訓として生かしたい」と述べました。

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