能登半島地震の影響で、半島北岸沿いの海岸線の隆起や陸地になった面積を説明した画像(東北大などの国際チーム提供)

 能登半島地震(マグニチュード7・6)で半島北岸沿いの海岸線が最大4・4メートル隆起し、陸地になった面積は4・5平方キロに及んだとする分析結果を東北大や大分大などの国際チームがまとめ5日、米科学誌に発表した。「半島の山地や海岸線沿いに見られる特徴的な地形は、地震が繰り返してできた可能性がある」としている。  衛星画像分析で大規模な隆起があったことは報告されていたが、チームは現地調査を組み合わせ精密化した。北岸斜面で約20キロにわたり地滑りが起きたことも確認した。  チームによると、半島では「海成段丘」と呼ばれる階段状の地形が発達しており、今回陸地になった部分もその一部になる可能性がある。半島北部は北側沿岸部に切り立った崖があり、南側は傾斜がなだらかになっており、地震の繰り返しが現在の山地・海岸地形の形成の主要因だとした。  東北大災害科学国際研究所の福島洋准教授(地震学)は「地震で誘発される広域の地滑りへの理解が進む」と話した。

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