今月3日の午後、宮崎市の鵬翔高校のグラウンドに雷が落ち、遠征で来ていた熊本県の県立鹿本高校のサッカー部員18人が病院に搬送されました。

現地で調査していた熊本県教育委員会は8日、当時の状況を説明しました。

それによりますと、雷が落ちるおよそ15分前に鹿本高校の部員がピッチサイドでウォーミングアップを始めましたが、その時は小雨が降ったりやんだりしていて雷鳴はなかったということです。

そして午後2時35分ごろ、せん光と激しい雷鳴を伴って雷が落ち、グラウンドに4人が倒れたあと、雨が降りだしたということです。

熊本県教育委員会によりますと、現場にいた教職員などは「雷鳴もなく雨も小康状態だったが、突然、雷が落ちた。予見できなかった」などと話しているということです。

また、搬送された18人のうち1人は今も意識不明の重体で、宮崎市内の病院に入院して治療を受けているということです。

事故当時、宮崎市内には雷注意報が出ていましたが、教育委員会によりますと鹿本高校の教職員や指導員などは「注意報が出ていることは知らなかった」と話しているということです。

熊本県教委 落雷事故防止で県立学校に通知

熊本県教育委員会は8日、落雷事故の防止について県内の県立学校に通知を出しました。

この中では、屋外での体育活動などの際に天候が急変した場合などはためらうことなく計画の中止といった適切な措置を講ずることや、気象庁のホームページに掲載されている雷の発生予測などの情報を活用するよう求めています。

また、再発防止の取り組みとして、事故が発生した際の救急体制を確認するほか、AEDの使い方の研修などを実施して県教育委員会に報告するよう求めています。

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