日本被団協を構成する団体の1つ「岐阜県原爆被害者の会」は、被爆者の高齢化で講演活動に出かけることが難しくなっていることなどから、支援者とともに4年前から証言を映像で残す取り組みを進めています。

26日は、岐阜市内の施設に5人の被爆者が集まり、証言の撮影が行われました。

このうち、9歳の時に広島で被爆した加田弘子さん(89)は「外を見ると赤ちゃんを抱くお母さんの腕の皮膚がただれていました。軒先に人が集まってきたので水をくんで世話をして一日を過ごしました」と当時の状況を振り返りました。

また、1歳の時に長崎で被爆した黒木寿美子さん(80)は「被爆者ということで義理の父に反対されたまま結婚しました」と話し、戦後も被爆者であることを打ち明けづらい状況だったと語りました。

黒木さんは今回初めてカメラの前で証言したということで「ノーベル平和賞をきっかけに積極的に話していこうと思いました。原爆のことを知らない人が多いのでもっと知ってもらいたい」と話していました。

「岐阜県原爆被害者の会」は岐阜県内で50人の証言を集めたいとしていて、学校の平和学習などで活用してほしいとしています。

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