農業の担い手不足解消に向け、外国人材を活用した「リレー派遣」が注目されている。地域や農作物の種類ごとに繁忙期が異なるのを利用し、数カ月ごとに全国各地を移動しながら、収穫作業などを手伝う仕組み。農家は繁忙期の人手確保が期待できるほか、年間を通じて仕事が発生するため、外国人にとっても技能習得や通年就業につながるメリットがある。 サクランボ生産量全国1位の山形県は、例年6月に迎える収穫最盛期の人手不足に悩まされてきた。農閑期があるため通年雇用はなじまず、1日単位のバイト募集などで対応しながら、新たな対策を探っていた。 目を付けたのがリレー派遣だ。長崎県は2019年、人材派遣会社が外国人を通年雇用し、全国各地の農家などに派遣する取り組みを始めた。対象は国の在留資格「特定技能」を持った外国人で、同県によると、今年3月末時点で183人を雇用。これまでに北海道や長野県に派遣した。
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