自民党の堀井学衆院議員(52)=比例代表北海道ブロック=が2022年ごろ、選挙区内の有権者に対する自身名義の香典を秘書らに繰り返し持参させた疑いがあるとして、東京地検特捜部が元秘書らから任意で事情聴取したことが17日、関係者への取材で分かった。特捜部は公選法違反の疑いがあるとみて捜査を進めている。

公選法は、政治家本人が出席した葬式や通夜で香典を出す場合などを除き、選挙区内の有権者への寄付を原則として禁止している。

堀井氏は安倍派の政治資金パーティーを巡る裏金事件で、派閥からの還流分を政治資金収支報告書に記載していなかったとして、昨年12月に内閣府副大臣を辞任。不記載額は18~22年の5年間で計2196万円に上り、今年4月に党役職停止1年間の処分を受けた。

関係者によると、堀井氏は22年ごろ、選挙区の北海道9区(苫小牧市など)の複数の有権者に対し、自身の名前を記した香典などを秘書らに持参させていた疑いが持たれている。特捜部は裏金事件の捜査の過程で把握したとみられる。

堀井氏の事務所は、これまでの取材に「コメントできない」としている。

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