園児の髪を引っ張るなどの暴行を加えたとして、東京・世田谷区の認可保育園に勤める保育士の女が逮捕されました。「イライラしていた」と供述しているということです。
■保育士の女 後ろから首元をつかみ強く引き寄せ…
カメラに気づいて、一瞬こちらに目を向けた女。表情を変えることなく、そのまま警察署の中へ入っていきました。保育士の佐久間清来容疑者(26)。園児に暴行したとして、25日に警視庁に逮捕されました。
世田谷区にある保育園で、男の子は昼寝前に髪を引っ張られるなどの暴行を受けたとみられます。事件は、佐久間容疑者が勤務する世田谷区にある私立の認可保育園で起きました。
先月7日、お昼寝の時間の前、男の子がリュックサックをロッカーに入れられず、担任の佐久間容疑者に助けを求めたところ、男の子の手を乱暴に引っ張って立ち上がらせました。そして、髪をつかむと、男の子がのけぞるほどの強さで引っ張ったといいます。さらに、その場を離れようとした男の子に対して、後ろから首元をつかんで強く引き寄せたり、その場に押し付けるように座らせたりもしたといいます。
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■「イライラしていました」園児に暴行疑い保育士の女■「イライラしていました」園児に暴行疑い保育士の女
男の子が両親に被害を訴えたことから、園内の防犯カメラを確認したところ、佐久間容疑者が暴行する様子が映っていたといいます。男の子の手や腕に赤いあざが残っていたことから、先月13日には保護者が「身体的虐待があった」と世田谷区へ通報。区が園に事実確認を求めましたが、園からの報告は「該当行為は確認できない」というものでした。
納得できない保護者はその後、区に対し世田谷区など第三者が防犯カメラの確認をしてほしいと要望します。すると、「(先月)7日に虐待行為があったのではないか」という証言があったとして、今月3日になって、ようやく区が防犯カメラで虐待行為を確認したといいます。
佐久間容疑者は容疑を認めています。
佐久間容疑者「髪を引っ張ったり、引き倒したりしたのは、私がしたことです。イライラしていました」
警視庁は、佐久間容疑者が同じ男の子に対して、繰り返し暴行を加えていたとみて捜査しています。
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■「見守りカメラ」対策も バンド装着でイライラ可視化■「見守りカメラ」対策も バンド装着でイライラ可視化
園児に対する虐待。保育園では、どのような対策が取られているのでしょうか? 私立認可保育園 キートス日向美奈子統括園長
「廊下はそこ…と、これですね。あと部屋にもあります。トイレと職員室以外、廊下や保育室すべてに死角がないよう“見守りカメラ”というのが付いている」 千葉県内に10カ所以上の施設を持つ私立の認可保育園では、“見守りカメラ”をほぼすべての部屋に設置しています。 さらに、ある機能が付いたリストバンドを装着する保育士もいました。
保育士自身が血圧や脈拍、ストレス状態などを確認でき、イライラなどの感情に適切に対応できるようになるといいます。
今回の事件を受けて、同じ保育士として園長はこう話します。
日向統括園長「私たちがやっている対策も万全ではないと思いますし、こういう子どもが犠牲になる事故や事件があった時に、“私たちは関係ない”ではなくて、『私たちだったら、もしかしたら』というところで、色々考えていくことが大事」
(「グッド!モーニング」2024年6月26日放送分より)
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