2025年春に卒業予定の大学生の就職活動が本格化している。人手不足を背景に学生優位の「売り手市場」が続くことが見込まれ、人材獲得競争は激しさを増している。マイナビが2月に実施した調査によると、47.2%の企業が初任給の引き上げ予定ありと回答。上場企業の約半数が「初任給をすでに引き上げており、さらに引き上げを行う予定」としている。
そのような状況で学生が興味を持っている会社はどこなのか? 「2万人の学生が投票した『就職人気ランキング』」に続いて、今回は業界別の人気企業ランキングを紹介する。調査対象者は、就職サイト「ブンナビ!」に登録する2025年春卒業予定の大学生や大学院生。登録者のうち、大学名を問わず約2万人が回答している。調査期間は2023年10月1日から2024年3月15日まで。
業界別の上位企業をランキング
金融業界の1位は日本生命保険、2位は大和証券グループ、3位東京海上日動火災という結果となった。4位SMBC日興証券、5位第一生命保険という順で、総合ランキングの上位に入った企業が存在感を放っている。
マスコミは、1位がアニメ関連事業などを手がけるソニーミュージックグループ。博報堂/博報堂DYメディアパートナーズは2位。集英社が3位となった。上位には広告代理店が多くランクインしており、4位ジェイアール東日本企画、6位大広/大広WEDO、10位東急エージェンシー。広告代理店の最大手である電通は11位とトップ10には入らなかった。
商社は総合1位を獲得した伊藤忠商事が業界別でもトップ。業績が好調であることに加え、20時以降の残業原則禁止など積極的な働き方改革で知られる。2位三菱商事、3位丸紅、4位三井物産、5位住友商事という順だった。
ランキング表ではほかにも、「自動車・機械・電気機器」「食品」「化学」「IT・ソフトウェア」「通信」「ホテル・レジャー・旅行」「流通」「不動産」「建設・住宅」「旅客(航空・鉄道)」「シンクタンク・調査・コンサルタント」「レストラン・フード」の分類でまとめている。
■調査について
調査主体:文化放送キャリアパートナーズ 就職情報研究所
調査対象:2025年春入社希望の「ブンナビ!」会員(現大学4年生、現大学院2年生)
調査方法:文化放送キャリアパートナーズ運営の就職サイト「ブンナビ」上でのWebアンケート、文化放送キャリアパートナーズ主催の就職イベント会場での紙・アプリアンケート、文化放送キャリアパートナーズ就職雑誌&デジタルブック内QRコードアンケート
*投票者1名が最大5票を有し、志望企業を1位から5位まで選択する形式
調査期間:2023年10月1日~2024年3月15日
回答数:21649 (うち男子10501・女子11148/文系16175・理系5474)
総得票数:66248票
男女比を1:1にするため、男子得票数に1.061613180を掛けたポイント制
「就職」を重視する学生は「企業イメージ(企業価値)」よりも「仕事イメージ(仕事価値)」に重点を置くとの仮説の下で、ランキングを算出。
就職者誘引度は、学生が企業イメージと仕事イメージのどちらを企業選択時に重視したかという回答によって算出。企業イメージのみで投票した場合は就職者誘引度5、仕事イメージのみで投票した場合は95とし、得票平均値を就職者誘引度としている。
総得票数×就職者誘引度=就職ブランド力とし、就職ブランド力を基にランキングを計算。
社名はアンケート上の名称で、1採用窓口=1社名を基準にしている。社名変更等で調査時の社名と異なる場合がある。グループで採用が一本化されている場合は「○○グループ」等で表記。
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