岩手県北上市内のスーパーのATMで警備員がロマンス詐欺の被害を未然に防止したとして、警察から警備会社に感謝状が贈られました。
被害を防いだのは、警備員の機転を利かせた筆談でのやりとりでした。
江幡記者の報告です。
5日は北上警察署で亀山久雄署長からセコム岩手統轄支社に感謝状が贈呈されました。
この警備会社の警備員、永山翼さんと道又康生さんの2人は、11月12日の午後5時半ごろ、北上市江釣子のスーパーの一角にあるATMのメンテナンスを終えて施設の外に出ようとした際に、利用者から声をかけられました。
声をかけてきたのは、北上市内に住む50代男性。
振込先が記されたSNSの画面を見せながら、永山さんに振り込み方を尋ねてきたのです。
(永山翼さん)
「短い言葉のやりとりは上手く伝わったんですが、長い言葉は伝わらなくて…。どうも耳が不自由な方だったので、手帳を使って筆談させていただきました」
時間がかかる筆談でのやりとり。その間、コンビを組む道又さんは上司に連絡したうえで周囲を警戒しました。
(道又康生さん)
「2人で対応してしまうと(犯人グループに)襲われる可能性もあるので、永山さんに任せて私は警戒をしていました」
およそ20分後、会社からの通報を受け駆け付けた警察が調べると、男性は現金5万8千円を振り込もうとしていて、ロマンス詐欺の被害に遭いそうになっていたということが分かりました。
この警備会社は、今回のケースを社内で共有し今後も被害の未然防止に貢献したいとしています。
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