磁石の力で靴がふわり―。ものづくりの町として知られる大阪市生野区の企業が手がけた「宙に浮く靴」の試作品が完成し、11月、区内のイベントでお披露目された。2025年大阪・関西万博に出展予定で、開発した靴メーカーの社長は「将来は介護の現場で活用してもらえたら」と夢を膨らませている。
強力磁石を使い、サンダル型の靴が5~7センチ浮上。社内の会場には万博に出展する各国の大使館スタッフらも訪れ、浮いた靴底と台の隙間に手を差し入れて「面白い発想だ」と驚きの声を上げていた。
来年9月23~29日、大阪府・市の「大阪ヘルスケアパビリオン」内で展示される。開発した「リゲッタ」の高本泰朗社長(49)は万博への出展が父の代からの夢だったといい「大きな舞台で中小企業の努力を知ってもらい、生野を盛り上げたい」と話す。
高本さんによると、浮き上がるには床にも磁力が必要で、まだ人の体重は支えられない。ただ、リニア中央新幹線で使われる超電導技術を活用し、体が不自由な人や高齢者が楽に移動できるよう、今後も研究を続けるとしている。
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