石川県の能登半島を襲った今年9月の豪雨について、気象庁気象研究所などは9日、地球温暖化によって雨量が15%程度多くなっていたという分析結果を発表した。

 気象庁によると、秋雨前線が活発化し、石川県内では9月21日昼前に線状降水帯が発生した。24時間雨量は石川県輪島市で412ミリとなり、観測史上1位を大幅に更新した。

 気象研究所などのチームは、気象現象に対する温暖化の影響をみる「イベントアトリビューション(EA)」という手法で、今回の雨を解析した。その結果、特に雨が多かった21日午前6時から午後3時までの9時間について、能登半島北部の積算雨量は温暖化の影響がないと仮定した場合より15%程度多かったという。

 チームは「気温、海面水温の上昇によって雨量が増加した」とする。気象研究所の川瀬宏明主任研究官は「温暖化の影響が来年以降に大幅に減るということは考えられず、昔に比べて降雨量が多くなりやすい状態は今後も続いていく」と話す。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。