能登半島地震の「災害関連死」を正式に認定するため、石川県の市町が、県との合同審査を来週にも始めることが8日、分かった。被害が大きい半島北部の自治体との合同審査が順次進められ、月内にも認定する可能性がある。複数の自治体関係者が明らかにした。

 県は市町の報告に基づき、8日時点で輪島市、珠洲市、能登町の計15人を関連死として公表。法令上は関連死の「疑い」で、現時点で正式に認められた人はいない。15人以外にも関連死が指摘されるケースがあり、実態に即した迅速な認定が課題になりそうだ。

 関連死は自治体が審査を経て判断。認定されると遺族に弔慰金として最大500万円が支給される。内閣府は関連死認定の事例集を公表しているが、具体的な基準は定めていない。

 能登地震では、住宅の被害判定や公費解体の受け付けなどで忙殺されている市町に代わり、審査に当たる医師や弁護士ら専門家を県が選定し、事務作業を担う。市町の負担を軽減して迅速な認定につなげるほか、市町ごとの認定のばらつきを防ぐ狙いもある。

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