東京・大田区の無職・吉野千鶴被告(73)は自分よりも25年遅く生まれた実在しない妹「岩田樹亞」になりすますために、嘘の戸籍を作った罪などに問われています。
東京地裁で8日に行われた被告人質問で、吉野被告は弁護側から動機について問われると「年齢に関係なく、気持ち良く長く仕事をしたいと思った」と主張しました。
以前は警備会社に勤めていたということで、「やる気もあるのに、そういうポジションにつかずに軽い仕事で嫌気がさした」「職場の悪口でジジイとかババアとか聞いているのが嫌で自分が入れられているのではないかと思った」と語りました。
実在しない妹の設定については、「自分の人生に肉付けをした」「いつかおかしいと言われると思っていた」と話しました。
検察側は論告で「実際よりも若い年齢として働きたいという身勝手な欲望に基づく犯行」と指摘し、懲役3年を求刑しました。
これに対し、弁護側は執行猶予付きの判決を求めました。
吉野被告は最後に「興味本位でやってしまったことが、これだけ大きな社会的問題になり、大変申し訳ないと思っています。だましてしまった多くの方々に心からおわび申し上げたい」と述べました。
これで裁判は結審し、判決は28日に言い渡される予定です。
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