栃木県那須町で焼損した夫婦の遺体が見つかった事件で、指示役とみられる佐々木光容疑者(28)が、事件を主導した疑いがあり、夫婦の長女と内縁関係にある会社役員、関根誠端(せいは)容疑者(32)から「金を受け取り、遺体の処理を頼まれた」と供述していることが8日、捜査関係者への取材で分かった。
佐々木容疑者から指示を受けた平山綾拳容疑者(25)と実行役とみられる姜光紀(カン・グァンギ)容疑者(20)、若山耀人(きらと)容疑者(20)は報酬を受け取ったと供述しており、警視庁と栃木県警の合同捜査本部は、関根容疑者が夫婦とトラブルになり、佐々木容疑者に金を渡して事件を指示した疑いがあるとみて調べている。
佐々木容疑者が「1千万円超の現金を受け取った」と供述したことも判明。遺体発見当日に関根、佐々木両容疑者が東京都内の駐車場で、夫婦の知人の不動産会社役員、前田亮容疑者(36)が借りたレンタカーに乗る姿が防犯カメラに映っていた。捜査本部は、この際に現金の受け渡しがあったかどうかなど経緯を調べている。
捜査本部は8日、死体損壊容疑で逮捕した6容疑者のうち、関根、前田両容疑者を送検した。夫婦は会社役員、宝島龍太郎さん(55)と妻の幸子さん(56)。
佐々木容疑者は「(自身は)報酬は受け取っていない」としている。ただ仲介役とみられる平山容疑者は、佐々木容疑者から遺体処理を頼まれ「佐々木容疑者は100万円、自分は900万円の報酬を受け取った」と説明。若山、姜両容疑者には「250万円ずつ渡した」と話したという。
捜査本部は、宝島さん夫婦と面識がない4容疑者は報酬目的だったとみている。〔共同〕
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