二十歳の集いに晴れ着が着られない、そんなトラブルが相次いでいます。被害者はおよそ120人にも。仲介業者はどこへ消えたのでしょうか。
■「裏切られた」 消えた業者どこに?
「本当に裏切られた」 この記事の写真 被害を訴える男性(20)「自分は本当に裏切られたという気しかなくて、本当に人生で1回のイベントなので、こんな形で成人式が始まったら、楽しくいい思い出が作れない」
人生に一度の晴れ舞台。二十歳の若者たちは信頼できるはずの大人に晴れ着を依頼していたのですが…。
「全然普通の感じ」 被害を訴える男性「全然普通の感じで、こういうことをする感じは全然なくて、信用はしてましたね。残念というかショックです」
男性は、沖縄で「はたちの集い」を控えた二十歳。袴のレンタル契約をし、料金を支払った業者と連絡が取れなくなるトラブルに巻き込まれました。
男性が送ったメッセージ 男性が送ったメッセージ「僕たち袴(はかま)が渡されないっていうふうに聞いたんですけど」
「お金はちゃんと払ってると思いますが、袴って着れないんですか?」
男性の問いかけに対し、業者は…。
業者からのメッセージ 業者からのメッセージ「ごめん俺が原因で会社にも成人生にも迷惑かけてしまってるけど、成人式は絶対大丈夫です」
「今はなんでこうなってるのかすぐには説明できないのですが、成人式は必ず約束します」
この「約束」は宙ぶらりんのまま「はたちの集い」が来月に迫っています。
被害を訴える男性「違和感があったのは、お金を振り込んでいて、払いきるというころに、業者からせかしのLINEが来た」 沖縄県名護市の業者
男性が連絡が取れなくなった沖縄県名護市の業者は、少なくとも120人と契約を結んでいたとみられます。
被害を訴える男性「自分たちが(注文を)やってた袴屋さんで同様に注文をした中学校が結構あって、そこのメンバーたちも全員同じ被害に遭っていて」
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■業者と連絡途絶える直前に何が?■業者と連絡途絶える直前に何が?
本来の流れここで、本来の契約の流れを確認です。客は、提携業者に晴れ着のレンタルの注文をし、代金を支払います。その代金が、提携業者から貸衣装会社に渡ったのち、貸衣装会社は晴れ着を用意。晴れ着は提携業者を通じて客の手に渡ることになっていました。
ただ、今回は違いました。
今回客はレンタルの注文をし代金を支払いましたが、この提携業者から貸衣装会社に対しては、代金の振り込みがされていなかったのです。
事態を受け、この貸衣装会社の代表が会見を開きました。
貸衣装会社 SMILEY比嘉基生代表取締役
「9月23日に(提携業者と)連絡が取れなくなりました。もしかしたら最悪なパターンになるのではと想定して」
連絡が取れなくなる直前、存在しないはずの注文が発覚。異変が明かされました。
比嘉代表取締役「9月までは今年の袴の契約者自体が『ほとんどいない』と本店は(報告を)受けていて注文がなかったが、実は120人ぐらいの契約者がいたと後から分かりまして。9月23日に連絡が取れなくなった、名護店(提携業者)の担当者と。最初は僕も体調不良なのかなとか、携帯壊れたのかなという感じだったが、もしかしたら最悪なパターンになるんじゃないかなと想定して」 貸衣装会社も…
貸衣装会社も、提携業者とは9月から連絡がつかなくなっているそうです。
比嘉代表取締役「全体の人数は大体130人手前くらい。現在把握している金額は730万円超えですが、(件数が)もっとあるのか増えるのかというのは確認中」 貸衣装会社 告訴の手続きを進める
貸衣装会社によると、業者にはこれまでの売り上げ金の着服もあったとして告訴の手続きを進めているということです。
よみがえるのは、2018年の成人式。
2018年の成人式 被害者の家族「9時30分までに必ず来てくださいというものでした」
「着物買ってきて着せてあげたいけど、いまさらレンタルできますか?当日」
着物レンタル会社「はれのひ」に依頼した振り袖が届かないなどの被害が相次ぎ、警察には1000件を超える相談がありました。
「はたちの集い」が迫るなか、被害者は泣き寝入りとなるのでしょうか。
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