「健康寿命」という言葉をご存じですか?
健康上の問題がなく日常生活を送れる期間のことなんですが、24日に厚生労働省が公表した最新のデータによりますと、高齢者がますます健康になっていることが分かりました。
ということで、24日は「ニッポンの健康寿命ますます長く 一体なぜ?」をテーマにお伝えします。
厚労省が発表したのは、2年前の2022年の健康寿命。
ますます健康になっているということですが、街行く高齢者の皆さんに何か努力しているか聞きました。
79歳:
カラオケ、恋をする、それから仕事。それだよ、若さは。
93歳:
偶然座ったらこの方も隣に座った。
90歳:
初めて会っても、お友達みたいに話せるのが秘訣。
83歳:
手話を使ったダンスで頭を使うようにしている。
皆さん様々工夫していました。
では、最新の「健康寿命」を先に出されていた「平均寿命」と比べると、どんな差があるのでしょうか。
まずは平均寿命から見ていきます。
2022年はコロナの影響もあり、男性も女性も前回の2019年と比べて短くなっています。
続いて「健康寿命」は、前回と比べて男性は短くなり、女性は伸びているのが分かります。
この2つの差は、健康上の問題が起きて日常生活に支障が出てから寿命を迎えるまでの期間になります。
グラフを見ると、20年前と比べて不健康な期間が男性が約8カ月、女性は1年以上短くなっているんです。
では、なぜ不健康な期間が短くなっているのか、「健康寿命」について研究している、ニッセイ基礎研究所 主任研究員・村松容子さんに聞きました。
ニッセイ基礎研究所 主任研究員・村松容子さん:
20年前と比べて、今の高齢者は医療環境が良くなったことや健康に関する情報がたくさん出てきていることで、自分たちで健康状態の改善に努められる時代に。
スマホなどの普及によって健康に対する意識が高い高齢者が増えているといいます。
健康のために必要なことの1つとして国が定めているのが運動。
65歳未満の人は、できれば1日8000歩、65歳以上の人は6000歩の運動が目標です。
街では、歩数計を持って歩く男性もいました。
86歳男性:
(1日)7000~8000くらい歩く。今出てきたばかりで、朝少し歩いて。
そして、「イット!」が出会ったのは、84歳と90歳の姉妹。
健康のために社交ダンスをやっているといいます。
8月に撮影したという社交ダンスの映像では、華麗なターンも決まっていて、動きもしなやかです。
そして、もう1つ大切なこと。
11月に厚生労働省とスポーツ庁のイベントに出席した柔道女子パリオリンピック日本代表の阿部詩選手は「一番大事なのは睡眠。寝ないと体力は回復しないし、次の日に向けた活力が出てこない」と話していました。
健康のためには十分な睡眠時間が欠かせません。
厚労省によれば、十分な睡眠時間は60歳未満が6時間から9時間。
60歳以上だと6時間から8時間だといいます。
では最後に、健康寿命を伸ばすためのポイントを改めて村松さんに教えてもらいました。
ニッセイ基礎研究所 主任研究員・村松容子さん:
若い頃から自分の健康状態を常に把握する習慣を付けてほしい。ちょっとした(体の)異変に気づけることが重要。
これから高齢期に入る方、今のうちから体を動かす習慣を持つことが大事です。
みんなで健康寿命を伸ばしましょう。
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