2018年に「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さん(当時77)に覚醒剤を飲ませて殺害したとして、殺人罪などに問われた元妻、須藤早貴被告(28)を無罪とした和歌山地裁の裁判員裁判判決を不服とし、和歌山地検は24日、控訴した。
12日の判決は、元妻が多額の遺産を相続できるなど殺害の動機になり得る事情はあったが、事件前に「完全犯罪」などとインターネットで検索した履歴を考慮しても、殺害を計画していたと推認するには足りないと指摘した。
野崎さんの死亡当日に自宅で2人きりだったことなどを考慮しても、殺害したとするには合理的な疑いが残ると判断。野崎さんが誤って致死量の覚醒剤を摂取した可能性も排除できないとした。〔共同〕
【関連記事】
- ・「ドン・ファン」元妻に無罪 間接証拠の「質」求めた司法
- ・「紀州のドン・ファン」事件、元妻に無罪判決 和歌山地裁
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。