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発がん性などが疑われる有機フッ素化合物『PFAS』が、アメリカ軍・横田基地から流出したとみられる問題。発生から4カ月、アメリカ軍は20日、国や自治体の立ち入りを認めました。

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調査が行われたのは、消火訓練エリアと呼ばれる場所です。飛行機の形をした構造物に火をつけ、消し止める訓練が行われ、PFASを含む、泡消火剤が使われてきました。

PFASとは、有機フッ素化合物のことで、その一部には、発がん性などが指摘されていて、自然界でほとんど分解されない性質を持っています。

アメリカ軍によりますと、今年8月の大雨でPFASを含む水が大量に漏れ、排水設備を通じて、基地の南西部から外部に流れ出たといいます。貯水池に残留していた濃度は、1620ナノグラムパーリットル、国の暫定目標値の30倍以上に上ります。

横田基地では2016年以降、PFASを含む泡消火剤を使っておらず、残っていた物もすべて今年5月末までに廃棄したとしています。ただ、過去にどれだけの期間、どれくらいの量を使っていたかは明らかになっていません。

周辺の住民が不安を抱くのが、地下水の汚染です。

高橋美枝子さん                                                   「地下水が流れていて、三多摩の方にずっと流れていく。もし、あふれたなら、芝生だとかこっちにもいっぱい流れてきてるはず」

基地との関連はわかっていませんが、多摩地域などの浄水施設では、PFASが検出されています。

現在、都内12カ所の浄水施設にある水道水の元となる取水井戸40本から検出され、取水を止めています。

PFAS汚染に詳しい京都大学・原田准教授は、土壌の調査が不可欠だといいます。

京都大学大学院医学研究科・原田浩二准教授                                      「環境に残留しているものが、今後、長い期間をかけて広がっていく。土壌の地表から深いところにかけて、土壌の濃度もそうですし、流れている水の濃度も浅いところ、深いところがどうなっているのか判断していく点で、ボーリング調査は重要」 この記事の写真を見る
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