女性客に高額な売掛金を負わせ、売春させるなどの悪質ホストクラブ問題を議論する警察庁の有識者検討会は19日、ホストや介在する性風俗スカウトに対する罰則強化を提言する最終報告書をまとめた。これを踏まえ、政府は風営法改正案を来年の通常国会に提出する方針。改正案は恋愛感情に乗じた女性客への高額請求や、不当な売掛金の取り立てを規制し、ホストクラブの運営法人への罰則も大幅に引き上げる見通しだ。
報告書は、恋愛感情につけ込んで高額な飲食をさせる「色恋営業」や、売掛金の取り立てのために女性を威圧して売春させたり、性風俗店で働かせたりする不当行為を規制すべきだとした。改正案では、色恋営業をした店は営業禁止などの行政処分対象とするほか、不当な取り立てを禁止行為とし、罰則を設ける方針。
検討会は、スカウトが多額の売掛金を抱えた女性を性風俗店へあっせんする構造も規制すべきだとした。政府は、女性を性風俗店に紹介した際に店側から対価として支払われる「スカウトバック」を禁止し、刑事罰の対象とする方向で改正案を検討する。
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