北海道留萌市の女子高校生(当時17)が橋から落とされ殺害された事件で、殺人罪などで起訴された旭川市の女(20)=逮捕当時19歳=の弁護人が17日、記者会見を開き、公判で「事実関係は争わない」と明かした。

 弁護人によると、女は旭川市の内田梨瑚被告(22)と共謀し、高校生を同市神居町神居古潭のつり橋の欄干に座らせた。高校生は女の腕をつかみ、一度は橋の上に降りた。このため、今度は川側に向かって欄干の上に座らせ、2人で背中を押して転落させたという。

 女は「(高校生は)落ちてすぐつり橋のロープにつかまった。とっさに引っ張ろうと手を伸ばしたが、そのまま川に転落。川に落ちる大きな音がした。(内田被告に)『行くよ』と言われ、逆らえずに従った。このことについて口止めされた」と話しているという。

 弁護人は女が内田被告に「逆らえない関係だった」と強調。「起訴事実を否認しているような報道が一部にあり、これを否定するために会見を開いた。公判は情状弁護になる」という。

 女が弁護人にあてた手紙も明かされた。償っても償いきれないほどの重い罪を犯したと記し、「(内田被告)を止めていれば、被害者は今頃普通に暮らしていたかもしれない。でも私は結果、亡くならせてしまった。当時に戻れるなら、私の命にかえてでも、被害者を助けてあげたい。何回も当時に戻りたい」とつづられている。

 初公判は来年2月27日、判決は3月7日。裁判員裁判になる。内田被告は「落ちた時の様子は見ていない」「自力で帰れるよう4000円と本人の携帯電話を置いて車で旭川へ帰った」などと担当の弁護人に語っていた。内田被告の公判は女とは別で、期日は決まっていない。

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