スマートフォン用のモバイルバッテリーなどに使われているリチウムイオン電池から出火する火災が、全国的に増加している。
岩手県盛岡市内でも発生が相次いでいて消防が注意を呼びかけている。
持ち運び可能でどこでもスマートフォンなどの充電ができるモバイルバッテリーですが、不適切な使用により発火してしまう危険性もある。
今、こうしたモバイルバッテリーやスマートフォン、コードレス掃除機などに使われている「リチウムイオン電池」から出火する火災が増えている。
盛岡南消防署の中村高予防係長は、「立て続けに1カ月しない間に3件のリチウムイオン電池の火災が発生した。特に全国的にも急激にこういった火災が増えている」と現状を説明する。
消防署によると、盛岡市内ではリチウムイオン電池が関係する火災が10月から11月までに3件発生。
リコール対象のロボット掃除機を使い続けたことや、電動工具を使う際に純正でない海外製のバッテリーを使ったことなどが原因とみられている。
リチウムイオン電池に関係する火災は全国的に増えていて、東京消防庁のまとめによると、2023年は167件と過去最多になった。
中村係長は、「身の回りにリチウムイオン電池の製品がどんどん増えてきている。(純正でないため)保護回路が機能せず過充電が生じて発火に至ることもある」と話し、充電器やバッテリーは純正品を使うことが重要と指摘したうえで、次のように呼びかけている。
盛岡南消防署 中村高予防係長
「膨張したり異常な発熱があったりといった異常のあるものは、使い続けないように気を付けていただくことが大事」
またリチウムイオン電池は落としたり曲げたりして衝撃が加わると、瞬間的に破裂や発火に至る危険性もあるという。
中村係長は「強い衝撃が加わってしまったと思われた場合は、一度点検することをおすすめする」と話していた。
そのうえで、中村係長は万が一出火した場合、火花が飛び散っている間は近寄らずそれが収まってから消火器や大量の水で消火し119番通報するよう呼びかけている。
また、家電製品については法律を守って製造されたことを示す「PSEマーク」がついているかを確認することも大切だという。
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