短時間勤務可能な「スキマバイト」の普及が進む中、闇バイトが紛れ込む懸念も浮上している。実際に、「夜道で猫探し」のバイトと称し、高級車の所有宅特定を狙ったと思われる例が指摘されている。6日、タイミーが、新たな闇バイト対策を発表した。

怪しい求人…闇バイトの募集か

「真夜中の猫探し」という文言は、「スキマバイト」募集サイトに掲載された文言で、闇バイトの募集では?と言われているものだ。

¥10分と書かれたメニュー表
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今話題のスキマバイトの広がりと、どう気を付けて利用したらよいのかを取材した。

竹俣紅キャスター:
東京・新宿にオープンした飲食店では、普通のお店とは大きく違うところがありました。それは、メニュー表の値段がなぜか「10分」と書かれており、金額ではありませんでした。

記者:
取材と取材の合間に10分間のスキマ時間ができたので、皿洗いのバイトにやってきました。そんなスキマバイトを体験できるスポットが、東京・新宿に登場しました。

スタッフ:
中華料理屋の皿は、裏が大事だからね。油汚れが裏に付いていることがあるから、しっかり洗おうね。

記者:
飲食店でバイトするのは初めてなんですけど、皿洗いは得意なんですよね。

スタッフ:
ずっとここでやっててほしいな。

竹俣キャスター:
面接や履歴書は一切なしで、飛び込みでバイトすることが可能で、皿洗いや料理の提供、ティッシュ配りなどを10分間体験できます。そして、バイトが終わると、給料の代わりに中華料理を食べることができます。

様々なジャンルの仕事が最短1時間からできて、今注目されている「スキマバイト」。登録者数も増えているといいます。

メルカリ執行役員CEO Work・太田麻未さん:
ますます市場が広がっていく。簡易登録数が非常に増えておりまして、今2500万人ぐらいになっているので、これからますます増えていくのではないのかなと。

竹俣キャスター:
手軽にできて、すぐにお金が手に入るということで、働く側にとって便利な一方で、注意も必要です。

闇バイトに詳しい犯罪ジャーナリスト・多田文明さん:
例えばスキマバイトの募集とか、過去にも実際あったんですけれども、猫を探すアルバイトという形で、興味を引かせて応募者を募ろうという風にしたケースがあったんですけど、(猫を探すアルバイトは)闇バイトだった可能性はあるかなと。

竹俣キャスター:
その募集画面を再現(タイミーの掲載内容をもとに作成)したものを見ると、「深夜の散歩が好きな方必見!夜道で猫を探すバイト」とあります。さらに、3時間のバイトで7500円と高額な上に、条件には「情報漏洩防止のため携帯電話を預かる」「指示に素直に行動できる方」とあります。

多田さんによると、「猫とは高級車、つまり高級車を持っている家を探し出す犯罪集団の手助け」ではないかということなんです。

「タイミー」も新たな闇バイト対策を発表

竹俣キャスター:
一方で、企業でも対策を強化しているといいます。

メルカリ執行役員CEO Work・太田麻未さん:
求人を出す企業様に関しては、全て審査をさせていただいておりまして、(掲載内容を)全て監視をさせていただくことで、問題のある求人が掲載されることがないように体制を作っている。

遠藤玲子キャスター:
6日午後3時半過ぎ、スキマバイトの求人募集アプリ「タイミー」を運営する会社が、新たな闇バイト対策を発表しました。

タイミー・小川嶺代表取締役:
疑わしい求人を徹底的に排除するというところを強く掲げ、今後も安心安全に働ける社会に貢献していきたい。

遠藤キャスター:
求人募集アプリを運営するタイミーを巡っては、11月に掲載された「夜道で猫を探すバイト」が闇バイトの可能性があると指摘されています。こうした中、新たな闇バイト対策として、既存の事業者も含め、事業者の実態が確認できない場合は、求人を掲載しない措置を取ると発表しました。

また、掲載前に全ての求人情報を確認する体制のほか、働き手の電話番号が勤務直前まで事業者に開示されない仕組みを構築したいとしています。
(「イット!」12月6日放送より)

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