札幌市西保健センターは、27歳の女性に梅毒の匿名検査の結果が「陽性」だったにも関わらず、誤って「陰性」と伝えていたと発表しました。
梅毒は最悪の場合死にいたり、主に性行為によって感染が広がっていく病気なため、保健センターは情報提供を呼び掛けていますが、発表から3日経った12月9日正午現在、女性と連絡は取れていません。
梅毒検査を受診した27歳の女性に心当たりのある方は早急に連絡してほしいと呼び掛けています。
■梅毒の陽性者数と月の報告数”一致せず”
札幌市西保健センターによりますと、女性は11月1日、電話で自ら予約した梅毒の検査を実施。1週間後の8日に再び西保健センターを訪れ、陽性だったにも関わらず、職員から陰性と誤った検査結果を伝えられました。
札幌市保健所は12月6日、1か月の統計報告と陽性者の数が合っていなかったため、西保健センターに確認の連絡をしたところ、女性に誤った結果を伝えていたことが判明しました。
西保健センターは担当した職員が検査結果をよく確認しないまま、女性に結果を伝えたことが誤った原因と説明しています。
今後は検査結果を職員2人で確認するなどの再発防止策を講じる方針です。
匿名で行っている検査のため、名前や住所が分からず女性と連絡が取れていない状況が続いています。
検査を受けた女性に心当たりのある方は札幌市西保健センター(011-621-4241)まで連絡してほしいと呼び掛けています。
■主に性行為で感染 死にいたる事例も
梅毒は主に性行為で感染する病気です。
感染から1~3週間で性器や口の中にしこりやただれができ、約3カ月後に痛みやかゆみのない発疹が体中に広がります。
治療をせずに放置すると、数年から数十年の間に心臓や血管、脳など複数の臓器に病変が生じ、時には死にいたることがあるということです。
■札幌市の感染者は過去最多 医療機関を早めに受診を
札幌市によりますと、市内の梅毒の感染者は全国の傾向と同様に2012年から急増していて、2023年の梅毒感染者は469件と前年を30件上回り、過去最多を更新。特に20代と30代の届け出が多くなっています。
札幌市は性行為の際は避妊具を正しく使用し、皮膚や粘膜に異常があった場合は性行為を控え、早めに医療機関を受診するよう呼び掛けています。
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