1986年に、福井市で中学3年の女子生徒が殺害された事件で殺人の罪で服役した前川彰司さん(59)は、一貫して無実を訴えて裁判のやり直しを求め、ことし10月に名古屋高等裁判所金沢支部の決定で再審が開かれることになりました。

前川さんは、7日に全国各地でえん罪を訴えている人や支援者でつくる連絡会が名古屋市で開いた集会に出席しました。

この中で、前川さんは「皆さんのおかげで開かずの扉が開き、大きく前進することができた。無罪が確定するまで自分の信じた道を歩んでいきたい」と再審への決意を語りました。

そのうえで、再審開始が決まるまでの審理が長期化したことを踏まえ、再審に関する法律を改正してほしいと訴えました。

また、弁護団長の吉村悟弁護士は「検察が開示した証拠をもとに再審開始が決定したので、判断が覆る余地はないと思う。裁判所には、今年度中に無罪判決を出すよう強く要望していきたい」と述べました。

集会には、再審で無罪が確定した袴田巌さんの姉のひで子さんがビデオメッセージを寄せ、「前川さん本当によかったですね。皆さんの力でぜひ再審法の改正をお願いします」と呼びかけました。

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