新たに導入されたスーパーコンピューター「アテルイIII」は、岩手県奥州市の国立天文台水沢キャンパスで2日から運用が始まり、報道陣に公開されました。
国立天文台は、望遠鏡では観測が難しい天体現象をコンピューター上で再現する「シミュレーション天文学」の研究に取り組んでいて、ことし8月まで、同じ場所で「アテルイII」と呼ばれるスーパーコンピューターを運用していました。
国立天文台によりますと、今回、新たに導入された「アテルイIII」は、異なる特徴をもつ2つのシステムを兼ね備えているのが特徴で、従来に比べて、特に流体の動きを計算するシステムの速度が向上しています。
このため、ガスが集まって星が誕生する過程のシミュレーションでは、およそ半分の時間で計算することが可能になったということです。
国立天文台の小久保英一郎教授は「スーパーコンピューターは望遠鏡で観測できるものを予測したり、観測できたものが何なのかを理解する助けになったりするので、大型の望遠鏡と組み合わせることで、研究を前に進めていきたい」と話しています。
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