ことしのノーベル平和賞に選ばれた日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会は、12月10日にノルウェーのオスロで開かれる授賞式に出発するのを前に、2日、東京 千代田区で記者会見を開きました。
この中で現地で演説を行う田中煕巳 代表委員は「今回の受賞をきっかけに世界中の核兵器をなくさないといけない、なくすために活動しないといけないという思いを持ってもらい、大きな運動になることを期待したい」と述べました。
また、すでに完成したという演説の内容について「中身を考えるのに頭のほとんどを費やし、夢の中まで出てくるほどだった」と振り返ったうえで、「原爆が人間にどういう被害を与えるかよく知られておらず、『非人道的』といっても必ずしも頭に浮かんでいるわけではないと思うので、どういう被害をもたらすのか、ことばだけでなく中身が伝わるようにしたい」と述べました。
日本被団協の代表団は12月8日に日本を出発し、授賞式や関連行事に出席するほか、現地の若者に被爆に関する証言などを行い、13日に帰国する予定です。
渡航費用など募るクラウドファンディング実施中
日本被団協は授賞式に出席するメンバーの渡航費用や宿泊費を募るため11月15日からクラウドファンディングを行っています。
目標額となる1000万円は開始から1日ほどで達成し、2日までに3600万円余りが寄せられていて、支援した人は4300人を超えています。
これについて濱住治郎 事務局次長は「多くの人から頑張ってくださいという声が寄せられ、こんなに早く目標に届いてびっくりしている。これだけの国民の皆さんが応援して下さっているということを実感し、これからも私たちが活動をやっていかないといけないと決意し、大きな励ましになった」と話していました。
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