東京都文京区の猪口邦子参院議員(72)の自宅が焼け2人が死亡した火災で、警視庁捜査1課は1日、死亡したのは猪口議員の夫で東大名誉教授の孝さん(80)と長女(33)と発表した。出火原因の特定には至っていないが、事件の可能性は低く、失火の疑いがあるという。

同課によると、2人の身元はDNA型鑑定で判明し、死因はいずれも焼死だった。2日間にわたる実況見分の結果、室内中央にある応接室付近が火元とみられるが、燃え方が激しく、出火原因の特定は困難という。

猪口議員らが住む6階は当時施錠されており、防犯カメラの映像などから第三者の介在は確認されていない。孝さんらが自ら火を付ける動機は見当たらず、室内にライターなどの着火物もなかった。猪口議員は警視庁に「石油ストーブは使用していない」と説明。室内で油の反応はなく、家族でたばこを吸う人もいないという。

火災は11月27日午後7時10分ごろに発覚。文京区小石川の6階建てマンションで、6階約150平方メートルが全焼し、約8時間半後に消し止められた。大量の書籍があり、火が回るのが早かった可能性があるという。猪口議員と次女は外出中で無事だった。

猪口孝さん 猪口邦子参院議員の夫で東大名誉教授(外務省発行の専門誌『外交』より)

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