分散型水道システムのイメージ
能登半島地震で上下水道施設に大きな被害が出て断水が長期化したことを受け、政府は2025年度、住宅や集落ごとに循環機器で水を再生利用する、小規模な「分散型上下水道システム」の実用化に向けた検討を始める。浄水場や下水処理場、長い管路といった大規模施設を必要とせず、被災リスクの低減や維持管理費の抑制が狙い。地震や豪雨で被害を受けた石川県珠洲市で実証事業を始める方向で調整する。関係者が30日、明らかにした。 人口減少が進む地域の自治体にとって水道施設の維持管理費が重い負担になっており、活用が期待される。地震発生から12月1日で11カ月。間もなく1年となるが、被災地のインフラは復旧途上だ。被災地の復興に貢献する技術として、政府は石川県などと調整し、年明けにも実証事業者の公募を始める。 浄水場や長距離の水道管を設ける従来型は1カ所の被災が広範囲に影響する恐れがあるが、分散型であれば影響を最小限に抑えることが可能で、修繕や維持管理のコストも大幅に削減できる。記事に『リアクション』ができます。ご利用には会員登録が必要です。
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