兵庫県加古川市で2007年に小学2年の女児（当時7）を刺殺したとして殺人容疑で再逮捕された勝田州彦容疑者（45）が、県警の任意聴取に「帰宅時に声をかけ、振り返ったところを正面からナイフで2回刺した」という趣旨の供述をしていたことが29日、捜査関係者への取材で分かった。県警は女児の傷の状況と照らし矛盾はないとみている。

容疑者が当時住んでいた自宅から約5キロ離れた現場へ「自転車で行った」「着替えを準備した」と説明していたことも取材で判明した。女児を襲ってから変装して逃走を図ったか、服に付く痕跡を隠そうとした可能性がある。一方、容疑者は再逮捕後に黙秘。関係者によると神戸地検が刑事責任能力を調べるため、裁判所に鑑定留置を請求する方向で調整している。

女児は07年10月16日午後6時5分ごろ、近くの公園から帰宅し、玄関に入る直前に刺され、死亡した。胸と腹に1カ所ずつ刺し傷があり、死因は失血死だった。

容疑者は任意聴取で、帰宅した女児に「ちょっといい？」と声をかけ「振り返ったところをナイフで2回刺した」と説明。県警は片刃の薄いナイフが凶器とみているが、容疑者は捨てたと説明し発見できていない。

容疑者は岡山県津山市の小3女児殺害事件で服役中だった今年5月以降に兵庫県警の聴取を受け、当初否定していた加古川市の事件と、06年に起きた兵庫県たつの市の小4女児刺傷事件について相次いで自供したとされる。県警はたつの市の女児への殺人未遂容疑で逮捕後、今月27日に加古川市の事件で再逮捕した。〔共同〕

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