札幌・ススキノのガールズバーが爆発し、男女4人がケガをした放火事件から2日。

 徐々に事件当時の様子や背景などがわかってきました。

 11月26日、札幌ススキノのビルに入るガールズバーが爆発・炎上し、41歳の男が意識不明の重体となり、従業員や客とみられる20代から50代の男女3人が、全身にやけどをして病院に搬送されました。

 店内は激しく焼け焦げ、爆発の衝撃でビルのガラスは吹き飛びました。

 火災に詳しい東京理科大学の水野雅之教授は今回の爆発火災について、次のように指摘します。

 「ビルの雰囲気だけを見ると、新宿歌舞伎町での雑居ビル火災を思い出しました。ガソリンが気化したガスというのは空気より重いので下にたまる。気化したガソリンに引火することで、火が走るように燃え広がるような状況が予想されます」

 「瞬間的に大量の気化したガソリンが燃えることで「体積膨張」が起こって、ガラスがそれ で割れてしまうということになります。ガラスが割れることによって開口部が形成されるので、ガソリンの燃焼に必要な空気が十分に供給される環境になってしまう」

 焼け跡からは、火をつける前に男が撒いたとみられるガソリンの成分が検出されました。

 事件はなぜ起きたのか…可能性として浮かび上がってきたのは、交際関係のもつれです。

 41歳の男は、やけどを負って病院に搬送されたお店で働いていた20代の女性と数年前から交際していて、同居もしていたことがわかっています。

 11月7日、20代の女性が「おとといから、彼氏と別れ話でもめている。(8日にかけて)彼氏が暴れている」と警察に相談。

 これを受けて警察は20代の女性を男に内緒で避難させ、男の自宅に行き、注意をして女性と距離をとるように促しました。


 警察から注意を受けた男は、「反省しています」と話したといいます。

 そこから3日後、20代の女性が、「41歳の男が、SNSで自殺をほのめかしている」と警察に連絡。

 警察は男の自宅に行きましたが、不在だったため、電話で注意しました。

 その後2週間ほど経過した11月26日に事件が起きました。女性が働いていた店で男がガソリンとみられる液体をまき、放火したとみられています。

 警察は、当時の状況や背景を引き続き慎重に調べています。

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