国は去年、「マイナ保険証」の導入に向けて医療機関に必要なシステムを整備するよう義務づけました。

これに対し医師と歯科医師合わせて1400人余りが、「設備の費用や情報漏えいのリスクなど負担が大きい。法律で定められていないのに国が省令で実施を義務づけるのは憲法違反だ」として国を相手に、「マイナ保険証」のシステムを導入する義務はないと認めるよう訴えました。

28日の判決で東京地方裁判所の岡田幸人裁判長は、国が省令で義務づけたことについて、「必ずしも国会の審議になじむとはいえず、違法とは言えない」と指摘しました。

医療機関の負担については「事業の継続を困難にするほどではなく、医療活動の自由に重大な制限を課すとは言えない」として訴えを退けました。

原告団の須田昭夫団長は判決後の会見で、「すべてが納得できない。資金が潤沢ではない過疎地などの医療機関が衰退するのが心配だ。控訴したい」と話していました。

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