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石川県能登地方で26日夜、最大震度5弱を観測した地震。まだまだ復興にはほど遠い被災地の住民は、口々に「怖かった」と語りました。今回の地震はどうやって起きたのでしょうか。

■能登“震度5弱”に被災地は

地震から一夜明け、住民の方からこぼれたのは不安の声です。

この記事の写真 住民
「この車の中にずっと朝まで待機していた。今度こそ家が潰れるかと思ったくらい怖かった」
(Q.家の状況は)
「(1月の地震で)半壊で戸や屋根を直したばかり。またそうなったらどうしようって」

街には明治に創業した和菓子店があります。店舗兼住居は「大規模半壊」と判定され、公費による解体を待っています。

自宅兼店舗が大規模半壊 小堀正宏さん(67)
「ずっと(地震が)なかったから、久々に大きいのが来てドキッと。解体して新しくするまで収まってほしい」

危険なため、2階の住居には入ることができません。今は1階部分を修繕しながら生活しています。

自宅兼店舗が大規模半壊 小堀つや子さん(90)
「奥の方に布団をかぶって。本当に恐ろしい。柱にしがみついて布団をかぶっても」

26日午後10時47分、能登地方で発生した地震。輪島市と志賀町で震度5弱を観測しました。震源は石川県西方沖の深さ7キロ。石川県、福井県、富山県で震度4を観測したほか、北陸から近畿、山陰地方の広い範囲で震度3を観測しました。

再稼働に向け、審査が行われている志賀原発では、今回の地震による異常は確認されていないということです。

気象庁によると、26日の地震以降、石川県では震度1以上の地震を68回(午後9時半現在)観測していて、今後1週間ほどは震度5弱程度の地震に注意するよう呼び掛けています。

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■再び液状化の被害も

内灘町では再び液状化の被害が出ています。

津幡高義さん(54)
「ここから全部出てきた。この割れ目から出てきたもの。26日の地震で」

元日の地震で液状化被害が発生した内灘町。道路や交通標識、そして電柱まで。10カ月以上経った今も傾いたままです。

奥能登へ支援物資を届けるための拠点では、幸い運び終えていたため、支援物資への被害はなかったといいます。

津幡高義さん
「被災地で被災者が被災者のためにボランティア活動をしている。これが今の石川の現状」
(Q.発災からもうすぐ1年経つが)
「ある意味もうどうしようもない。受け入れて目の前のことをこなしていく。何か期待しても変わらない。何か叫んでも何も返ってこない。一日一日何ができるかを探して、日々生活するしかない」

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■元日の地震との関連は?

26日夜に発生した最大震度5弱の地震は、マグニチュード6.6、震源は石川県の西方沖でした。

この震源域にあるのが『羽咋沖西断層』『羽咋沖東断層』です。一方、元日に起きた能登半島地震は『門前断層帯』『能登半島北岸断層帯』『富山トラフ西縁断層』にまたがる範囲で断層がずれたとみられています。

京都大学防災研究所 西村卓也教授
「元日の地震でこの断層帯が両端まで全てずれたのではなく、一部は動かず、周辺に“ひずみ”がたまっていた」

その“ひずみ”が26日の地震につながったのでしょうか。西村教授は“1月の地震が誘発した可能性”を指摘しています。

京都大学防災研究所 西村卓也教授
「羽咋沖の断層にも、1月の地震でより大きな“ひずみ”が加わっていて、26日のタイミングでそれが限界に達し、断層がずれたのでは」

政府の地震調査委員会は今年8月、能登半島の周辺海域の活断層を公表しました。これによると、マグニチュード7以上の地震を引き起こす可能性のある海域の活断層は、25あるとされています。

京都大学防災研究所 西村卓也教授
「元日と26日の断層以外にも、周辺にはまだ動いていない活断層があり、地震が誘発される可能性がある」

西村教授は、家具の固定など揺れへの対策や、沿岸部の方は津波への注意もしてほしいと呼び掛けています。

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