積水ハウスが地面師グループに架空取引で土地購入代金55億円余りをだまし取られた事件を巡り、同社がグループの10人に損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は27日、主犯格とされた内田マイク受刑者(71)やカミンスカス操受刑者(64)ら5人に、計10億円の支払いを命じた。

積水ハウスは事件に関わった計10人を提訴。請求内容を認めたほかの5人については2021年に東京地裁が賠償を命じており、争った内田受刑者ら5人の審理が分離されていた。

内田受刑者らは「共謀していない」などと主張していたが、神谷厚毅裁判長は「不動産の所有者に成り済まし、金銭を詐取すると認識しながら関与した」などとし、5人に「共同不法行為が成立する」と判断した。

判決によると、グループは17年、共謀して東京都品川区の土地売買で所有者を装い、積水ハウスから約55億5千万円を詐取した。

地面師を巡っては、米動画配信大手ネットフリックスが7月に配信した土地取引を巡る巨額詐欺事件を描いたドラマ「地面師たち」が話題となった。〔共同〕

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