野崎幸助さん(右)と元妻の須藤早貴被告=2017年12月(ジャーナリストの吉田隆氏撮影)

 2018年に「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家野崎幸助さん=当時(77)=に覚醒剤を摂取させ殺害したとして、殺人罪に問われた元妻須藤早貴被告(28)の裁判員裁判が15日、和歌山地裁で開かれた。弁護側の被告人質問で、野崎さんが目の前にいるなら何と言いたいかと問われ「このタイミングで死んだせいで、私は何年も人殺し扱い」と怒気をにじませながら述べた。

 被告人質問は3回目。これまで被告は、野崎さんに覚醒剤の入手を頼まれ20万円を受け取り、接触した密売人から受け取った白い塊入りの封筒を野崎さんに渡したと述べていた。この日の検察側質問で、依頼を断らなかった理由を聞かれ「私が使うわけではないから、お金をもらえればいいと思った」と話した。野崎さんの死因が急性覚醒剤中毒と知った時、渡したのが本物の覚醒剤だと思ったかと問われ「思いました」と答えた。

 また「覚醒剤 過剰摂取」とウェブで検索したことについては、サイトが表示してきた覚醒剤に関する動画を見た後に気になって調べたとした。

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