首都圏で相次いで発生した3つの強盗事件、私たちはどのように身を守れば良いのでしょうか。元埼玉県警捜査1課刑事・佐々木成三さんの解説です。
■「攻める」防犯と予兆を見逃さない 佐々木さんによると、私たちが被害に遭わないためには2つの大事なポイントがあるといいます。それが「プラスアルファの防犯対策」と「予兆を見逃さない」ということです。 今回の事件、犯行時の防犯カメラを見ると、闇バイトに応募した素人の犯行手口だということが明らかになっています。例えば防犯カメラを設置したり、軽石を置いて音を立てたりといった対策はプロの犯行には効果的です。しかし、今回の犯行ではかなりの音を立てて窓ガラスを割り、音を全く意識していません。窓ガラスにフィルムを貼ったり、軽石を置いたりするだけでは効果的ではありません。
(Q.素人は防犯カメラに驚くかと思いきや、そうではないのでしょうか?)「防犯カメラがあっても顔隠せば大丈夫」「音を立ててもすぐには来ないだろう」という安易な考えがあると思います。
プラスアルファの機能が付いている防犯カメラをぜひ検討していただきたいです。そもそも防犯カメラというのは、録画するだけで犯罪の証拠にはなります。ですが、証拠というのは、犯罪が起きたあとに効果を発揮するので、抑止のことを考えると、光や警告音で侵入者を威嚇する機能がついた防犯カメラが必要です。これがあると、素人の侵入者でも「危険だ」と身を持って感じることになります。防犯フィルムも大事ですが、窓ガラスが割られた後のことが大切です。防犯フィルムに加えて、割られた後でも窓が開くと開閉ブザーといった警告音が鳴る仕掛けがあれば、危険を知らせることができます。こちらも効果があるかと思います。 (Q.どのような音が出るのでしょうか?)
警告音が鳴るものもありますし、最近では侵入者の映像が自分のスマートフォンに届き、「何やってんだ、警察呼ぶぞと」と、防犯カメラに付属しているカメラのマイクを通じて侵入者に威嚇することができます。
また、高齢者宅であれば僕自身の声を届けることもでき、高齢者の一人暮らしを悟らせない対策にもなります。
(Q.このようなプラスアルファの防犯対策は、自分で簡単に取り付けられますか?)はい、これは自宅に後付けできる物です。ホームセンターや電器店などにこのような商品がありますので、ぜひ検討していただきたいです。犯罪者を「攻める」防犯はこのような威嚇するツールが必要かと思います。
はい、このような犯罪が起きる前に、犯罪組織は「家にお金があるのかどうか」「高齢者の一人暮らしなのか」などを、訪問買取を装って下見に来たり、家族を装って電話を入れたりする下調べをします。不審な電話があるなど予兆があった場合は、すぐ警察に相談してください。 (Q.警察への相談はどのようにしますか?)犯罪者と確信する人物がいる場合は110番で結構ですが、「変なことがあった」「相談したい」という場合は警察相談専用電話の「#9110」番に相談するのも手です。ためらわずに行動しましょう。
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年10月3日放送)
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