北朝鮮による拉致被害者横田めぐみさん=失踪当時(13)=が5日で60歳の誕生日を迎えるのを前に母早紀江さん(88)が3日、川崎市で報道陣の取材に応じた。還暦になった娘の姿を「想像できない」と語った上で「帰ってきてくれたら、黙って抱きしめてあげたい。元気で生きていてほしい」と述べた。
めぐみさんは1964年10月に名古屋市で生まれ、体重は3千グラム以上だった。早紀江さんは「初めて抱っこした時の重たい感触が忘れられない。ベビーカーに乗せて公園に散歩に行ったこととか、すべてが懐かしい」と振り返った。「絵を描くのも歌を歌うのも好きで、好きなことが多い子だった。(拉致がなければ)どんな職業に就いていたんだろうとよく考える」と話した。
拉致される前の誕生日はちらしずしを作り、ケーキを用意。めぐみさんは友達に囲まれてにぎやかに過ごしていた。早紀江さんは今年の誕生日もめぐみさん用にケーキを用意するつもりだ。早紀江さんの夫の滋さんは2020年に87歳で死去。「切ない。1人でいるのが本当にさびしい」
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