離婚後の「共同親権」を可能にする民法などの改正案が、衆議院の法務委員会を通過しました。しかし…
■なぜそんなに急ぐの?法案“スピード可決”
30代「(Q.共同親権、知ってますか?)知らなかったです」 30代
「知らないです」 共産党 本村伸子 衆院議員
「国民的議論も合意もないまま強行ということは、絶対にだめだと強調したい」 なぜ、法案成立を急ぐのでしょうか?自民党の柴山昌彦議員は、去年、この法案についてSNSでこう述べていました。 柴山昌彦議員のXから(去年10月投稿)
「埼玉県条例案の炎上からの撤回を見て、最短の現実解は法務省たたき台を改良し、一刻も早く成立させることと確信した」 自民党 田村琢実 埼玉県議
「(Q.留守番も虐待?)もちろんです」 子どもの留守番を「虐待」とみなした法案が炎上し、最終的に撤回した件。 これを反面教師にという趣旨とみられます。 50代
「決める人たちは、手っ取り早くどっちかって決めたがるから、モヤモヤとしたところはある」 次のページは ■「共同親権」選択で懸念は
■「共同親権」選択で懸念は
今の法律では離婚後は「単独親権」となりますが、改正案では、父母が協議して「共同親権」も選択できるようになります。しかし、懸念は… 60代「もめちゃう家は、もめちゃう。『共同』と言ったって」 「共同」といえば聞こえはいいものの、子どもの進路や引っ越しなど様々な場面で、別れた元配偶者と連絡を取り合い、合意を得なければいけなくなる可能性があります。 40代
「離婚するには、それなりの理由で嫌になって別れるのだろうから、そんなうまくいくのかな」 30代
「また連絡を取らなきゃいけなくなったり、精神的ストレスも増えるだろうし、ちゃんと考えて法案通しているのか」 次のページは ■「今のままでいい」離婚家族の“ホンネ”
■「今のままでいい」離婚家族の“ホンネ”
ポイントは、親権が誰のために行使されるべきかという点です。 共産党 本村伸子 衆院議員「親権とは、親の支配権ではなく、子どもが安心安全に暮らせるようにするための親の責務」 和光大学 熊上崇教授
「これで子どもたちが幸せになるのか。結果的に子どもたちが犠牲になる」 わずか10日あまりのスピード審議―
離婚を経験したシングルマザーとその子ども。母親に親権があるケースです。
40代「今のままでいい。逆に中途半端に口を出される方が、一緒に住んでいない分、面倒くさい」 娘さんは、小学生の時に両親が離婚。父親とは今も定期的に会っているといいます。 高校1年
「親の負担的にも単独親権の方が距離的にはいいのではないか」
「(Q.共同親権のメリットは感じられない?)人によると思うが、(共同親権が)いいとはあまり思わなかった」 和光大学 熊上崇教授
「進学を決めるなど重要な時に合意が得られなければ、家庭裁判所で判断せざるを得ないケースが多いので、『時間がかかるからいいや』と諦めてしまう子どもや同居親も出てくる。それが心配」 政府は、この法案について、子どもの最善の利益を中心に考えるとして、今国会で成立させる方針です。
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