ツシマヤマネコの「ひかり」=2023年10月、長崎県対馬市(対馬野生生物保護センター提供)

 国の天然記念物ツシマヤマネコの絶滅を防ぐため、環境省の「ツシマヤマネコ野生順化ステーション」(長崎県対馬市)が、自然環境で生き抜けるよう訓練した雄1匹を野生に戻す計画を巡り、4月下旬に実施する方針を決めたことが12日、分かった。保護や増殖に向けて設置した同施設で訓練した個体の「放獣」は初めて。  放獣するのは推定1歳の「ひかり」。2023年7月に交通事故に遭い、市北部の保護センターで治療を受けた。推定生後2~3カ月と生まれて間もなかったため、訓練して野生に戻すことにした。  23年10月にステーションに移動させ、木登りやネズミなどの獲物を捕まえて食べるといった訓練を重ねてきた。


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