茨城県石岡市で産業廃棄物が山積みになっている問題で、24日から行政代執行による強制撤去が始まりました。近隣の住民からは賛否の声が上がっています。
■不法投棄の山 茨城県が行政代執行
茨城県石岡市の土地およそ200メートルにわたって広がるのは、見渡す限り産業廃棄物という異様な光景です。 すぐ横を通る道路のフェンスをはるかに超えるほどの高さまで積み上げられています。 大半はプラスチックですが、金属のごみもあります。 重さに耐えきれないのか、フェンスは大きく傾いています。 近所の住民「いつ倒れるのか分からないような状況でした。非常に迷惑で、困っていました。中学生がここを通りますので、非常に危ない状況です」 住民の間に不安が広がるなか、24日茨城県の行政代執行による強制撤去が始まりました。
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■なぜこの状態に 住民からは賛否の声■なぜこの状態に 住民からは賛否の声
なぜ、ここまでひどい状態になってしまったのでしょうか。
市などによりますと、2020年9月ごろ千葉市のある業者がごみのプラスチックを運び入れ始めました。業者は「リサイクルし海外に売る」と説明していたといいます。
茨城県 不法投棄対策室 高島茂之室長「その後、そういったリサイクルをされている様子もないということで、こちらで産業廃棄物と規定しまして、それで指導を始めたところでした」 茨城県は去年3月、すべての廃棄物を撤去するよう業者に措置命令を出しましたが、撤去されたのは2割程度だけでした。
放置した業者に取材を試みましたが、出てきませんでした。
行政代執行にかかる費用は3億3000万円。茨城県による産廃撤去の行政代執行における最高額だといいます。強制撤去について住民は次のように話します。 近所の住民「非常にうれしいです。本当にありがたく思っています」
一方で、こんな声も聞かれました。
茨城県民「将来的に不安をいろいろ感じていてちょっとびっくり。なんでそこまで税金で私たちが出さなきゃいけないのかな」 県が3億3000万円全額を負担するわけではありませんが、撤去費用には税金も含まれます。 高島室長
「3億3000万円全額を捨てた行為者に求償していきます。“捨て得”は絶対に許さない。こういう姿勢を強く持って厳しく求償していきたい」
(「グッド!モーニング」2024年9月25日放送分より)
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