臨床試験の結果を効果の根拠とした健康食品の広告など11件のうち、73%に当たる8件で、都合の良い試験結果だけを強調したり、矛盾したデータを無視したりする不適切な表現になっていたと、国保旭中央病院(千葉県旭市)や京都大などの研究チームが25日までに国際学術誌に発表した。企業の試験を代行、支援する開発業務受託機関(CRO)国内大手5社による試験を調査した。
健康食品のうち、機能性表示食品は科学的根拠を届け出れば国の審査なしで効果を表示できる。旭中央病院でチームに参加した染小英弘医師は「国も事後的に抜き打ち検査をして措置命令を出しているが、網をくぐり抜けている製品がある。7割というのは衝撃的で、しっかりとした規制が必要だ」と話した。
チームは、公的データベースに登録されたCRO5社による臨床試験726件の中から100件を無作為に抽出し、食品に関する試験76件を調べた。回収命令が出た小林製薬の「紅こうじ」サプリメントに関する試験は含まれていない。
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