南房総市にある道の駅「三芳村 鄙の里」にある農産物の直売所では、店頭に特設コーナーを設け、新米の販売を始めています。
販売されているのは、この地域では比較的稲刈りの時期が早いコシヒカリで、25日は朝から農家が袋詰めにした新米を持ち込み、積み上げていきました。
そして、午前9時に開店すると次々と買い物客が訪れ、新米を買い求めていました。
直売所によりますと、ことしは1人当たりの購入量が例年より多くコメの売り上げは大きく伸びているということで、品薄が起きている影響ではないかとしています。
隣の館山市から訪れた60代の男性は「世間ではお米が少なくなっているといいますが新米が出ていると聞いて妻に頼まれて買いに来ました」と話し、市内の80代の女性は「おいしい新米がたくさんあってうれしいです」と話していました。
直売所の伊勢田 誠店長は「遠方から買いに来る方も多いです。ことしのできは悪くなく味もいいと聞いていますし、これから安定的に販売できると思いますので、おいしいコシヒカリを味わってください」と話していました。
県「平年より収穫期早まる」
千葉県によりますと、ことしの稲の生育は、7月に気温の高い日が続いたため収穫期が平年より早まっているということです。
県が県内41か所のほ場を調査したところ、県内の作付けの1割ほどを占める「ふさおとめ」は、8月7日ごろから収穫期に入っているところがあり、作付けの半数を占める主力の「コシヒカリ」は、8月20日ごろから収穫が始まっていて、いずれも平年より5日から1週間ほど早いということです。
ことしのコメの品質や収穫量はまだ調査中ですが、高温の影響でデンプンを十分蓄えられず粒が白く濁る「白未熟粒」の増加が懸念されているほか、コメから養分を吸い取るカメムシが平年より多く発生しているとみられ、被害にあった場合は品質が低下するおそれがあるということです。
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